日銀の含み損シミュレーション・・・


MONEY VOICE。

【転載開始】

■日銀の含み損シミュレーション、その衝撃の結果

もし今後、金利が上昇した場合、日銀の保有する国債にどのぐらいの
含み損が生じるのかをシミュレーションします。
次の公式によって、損失額(概算)が求められます。

<損失額(概算)を求める公式>

損失額(概算)=国債デュレーション × 国債価格 × 金利上昇幅

(参考文献)
「量的緩和、マイナス金利政策の財政コストと処理方法」

※デュレーション:債券投資の元本が、何年ほどで回収されるかを表す指標
(平均残存期間と近い概念)

※この公式は少し専門的になるので、詳しい解説はここでは割愛します。
本当は修正デュレーションを求める公式を使った方が正確なのですが、
現在のように金利が1%未満だと、上記の公式でも結果はほぼ同じです

日銀が保有する国債のデュレーションが何年なのかは、
財務諸表等には記載がなかったので、この値についてはある程度、
決め打ちで類推するしかありません。

現在、日銀は国債買い入れの平均残存期間について7年~12年を
ターゲットにしています。

政府は今後、50年債、100年債といった期間の長い債券(または永久債)を
発行する可能性もあり、今後、デュレーションは長くなる可能性が高い状況です。

ここでは仮に、デュレーションが8年と10年の2パターンで計算しました。

<デュレーションが8年の場合 含み損の金額(単位:兆円)>

170321t-08.png 

<デュレーションが10年の場合 含み損の金額(単位:兆円)>

170321t-09.png 


かなり衝撃的な結果だと思います。
金額が大きすぎてピンと来ないかもしれませんので、
下記に我が国経済の基礎的な数値を列挙します。

<参考(経済の基礎的な数値)>

日本の名目GDP:500兆円
年間の一般会計予算:100兆円
年間の一般会計税収:50~60兆円
日銀の年間通貨発行益(2015年度):1兆円
日銀の純資産額(2015年度):3.5兆円

日銀の年間利益(=通貨発行益)は1兆円前後、純資産額は3.5兆円です。

仮にわずか金利が1%上昇しただけで、デュレーションが8年の場合、
約8%の損失が生じます。

2017年中に金利が1%上昇した場合、
日銀の含み損が40兆円(501兆円×8%)に達します。
この含み損は日銀の通貨発行益の40年分、自己資本の11倍に当たります。

もちろん、「含み損」であって、売らなければ損失にはなりません。
少しずつ国債を売却すればダメージを抑えられると思いきや、
含み損の金額が大きすぎて、なかなかそうもいきません。

仮に10分の1ずつ保有国債を減らす売りオペレーションを行っても、
40兆円の10分の1、つまり4兆円の損失です(債務超過になります)。

日銀の年間の通貨発行益は1兆円前後なので、
この金額に収まる範囲で動いた場合、
最大でも12.5兆円(1兆円÷8%)しか国債を売れません。

しかも、国債を売り越すと、市場の需給バランスが崩れてさらに市場金利が
上昇していき、含み損が拡大していきます。

現在、日銀の公式見解では2%の物価目標の達成時期を「2018年度ごろ」と
見込んでいます。
この達成時期の目標は何回も延期されているので、
あまり信用度は高くはないのですが、一応、
公式見解に沿ってシミュレーションしてみます。

長期金利は期待インフレ率、期待潜在成長率、
リスクプレミアムの3つの要素で決まるため、
2%の「物価安定の目標」が達成されたら、
市場金利は3%程度に向かって上昇すると思われます。

<参考:長期金利が決まる3つの要素>

長期金利=期待インフレ率+期待潜在成長率+リスクプレミアム

日銀が出口を模索し始める時期は、最短で2019年頃だと思われます。

デュレーションが8年の場合、市場金利が3%まで上昇すると、
日銀の含み損は159兆円に達します。
この含み損は日銀の通貨発行益の159年分、純資産額の45倍、
名目GDPの30%に当たります。

含み損が大きすぎて、日銀は国債を保有したまま8年先の満期まで
持つしかありません。
目の前で起きている物価上昇に対して、現在の米FRBのようにブレーキを
踏んで利上げすることは不可能です。

将来になればなるほど、金利上昇の幅が大きくなればなるほど、
デュレーションが長くなればなるほど、損失額は爆発的に拡大していきます。

【転載終了】

**********************************

 かなりネガティブな試算だとは思いますが、
日銀がかなり危険な政策をとっているということは理解できると思います。

 問題は、独立性の高い日銀に安倍政権が干渉しているということです。

 日銀の独立性を十分理解している金融庁でさえ、
敢えて苦言を呈したことでも分かります。

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