日銀の「限界」が露呈してきた~


現代ビジネス 真壁昭夫の「通貨とファイナンスで読む世界経済経済」より。

【転載開始】

■日銀の「限界」が露呈してきた〜サプライズ演出への固執が生んだ市場との亀裂

28日の日銀決定会合では大方の予想に反して、金融政策の現状維持が決定された。
追加緩和を期待していた多くの市場参加者にとって、
今回の決定はネガティブサプライズだった。
その結果、決定会合後、日経平均株価は600円以上下落し、
29日の為替市場では106円台まで円高が進んだ。

今回の措置は、
これまでの黒田総裁のパフォーマンスが限界に近づいていることを示している。
今後、日銀が政策に対して、
政策の方向性等を市場に適切に伝えることが難しくなることが懸念される。
それは、中長期的に景気にマイナスの影響を及ぼす恐れがある。

■過度な期待を高めた黒田総裁の強気姿勢

決定会合後の株価の急落、円高の急進の原因は、投資家の日銀に対する“失望”だ。

決定会合を控える中、短気の投機筋を中心に追加緩和を見込んで、株価上昇、
円安進行に備えたポジションをとった。
しかし、実際には追加緩和は打ち出されず、急速に株売り、ドル売りが進んだ。

重要なポイントは、日銀と金融市場のコミュニケーションが、上手く働かなかったことだ。
決定会合が近づく中で、ヘッジファンドなど投機筋の追加緩和への期待が膨らんだ。
そうした期待の高まりに対して、日銀はブレーキを掛けることはしなかった。
むしろ、期待の高まりを増幅させる発言もあった。

黒田総裁は日銀の政策が「歴史上、最強」と強気を示し、
「必要があれば躊躇なく追加緩和を行う」と追加緩和をにおわせる発言を繰り返した。
そうしたスタンスは投機筋のみならず、
多くの投資家の期待を高めるに十分な説得力があったように見える。

世界的に金融政策への期待が高まっている状況下、
今まで、総裁は“黒田バズーカ”と称して、市場が期待する以上の回答を用意してきた。
投資家の期待が盛り上がるのはむしろ当然といえるだろう。

■露呈した黒田パフォーマンスの限界

今年1月29日、突如導入が決定されたマイナス金利政策は、
ある意味では“黒田パフォーマンス”の典型例といえる。
そうした政策の進め方を見ると、日銀は市場のサプライズを通して、
市場心理への影響を強めようとしていたのかもしれない。

追加緩和を欲した市場参加者の多くは、
今回の現状維持の決定を受けて「裏切られた」と感じているだろう。
その結果、日銀は、市場からの信認を貶めることになる可能性がある。
市場参加者は、日銀のいうことを額面通りに受け取らなくなるかもしれない。
今回の決定は、
中央銀行の考えと市場の意思疎通のギャップを広める契機になる恐れがある。

今後、中央銀行と市場のコミュニケーションは難しくなるだろう。
金融市場は、今まで以上に不安定な展開になりやすい。
一方、日銀に残されたカードは次第に枯渇している。
日銀が、市場の期待をつなぎとめることは難しくなっている。
そうなると、予想外かつ複雑な対策が打ち出され、さらに市場が混乱する可能性もある。

今後必要なことは、日銀に何ができるのか、その限界を冷静に市場に伝えることだ。
それでも日銀がサプライズに固執すると、日銀と金融市場の距離はさらに広がると見られる。

日銀は、それが金融市場や実体経済に、どのような影響をもたらすか冷静に考えるべきだ。

【転載終了】

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日銀金融政策決定発表前の27日に、
イエレンFRB議長がFOMCの声明文を発表しています。

『国際金融情勢には落ち着きがみられるものの、アメリカ国内の経済が減速し始めている。
各種の統計からは、アメリカ経済が二度目の利上げ着手に耐えられるような状態ではない。』

この声明から、27日に日銀にアメリカから圧力がかかったと推測されています。
日銀も、追加緩和を見送れば暴落することは分かっていたのですが、
従わざるを得なかったのでしょう。

だから、先の記事で、保険会社の「アメリカ経済を楽観視する根拠は」と感じたのですが。

今後、株価14700~15250円、為替102円の予測もありますすので、
市場から目を話せませんね。

次回の日銀金融政策決定会合は6月15,16日ですが、
5月に暴落したら何らかの手を打つのでしょうか・・・財政出動は?
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