米スティグリッツ教授が安倍首相と黒田総裁に迫ったこと・・・


日刊ゲンダイより。

≪特別寄稿≫名古屋大教授・宇沢達氏・・・長文なのでポイントだけ抜粋。

【転載開始】

■米スティグリッツ教授が安倍首相と黒田総裁に迫ったこと<2016年5月3日>

 消費税を上げるか上げないか、今議論がなされているところである。
安倍首相はノーベル経済学者でコロンビア大学のスティグリッツ教授らから意見を聞き、
スティグリッツ教授が「先送りを提言した」と新聞に大々的に報じられたのは
記憶に新しいところだ。
しかし、こうした「切り取り」報道は偏っている。教授の真意について書いてみたい。

 スティグリッツ教授は私の父親(宇沢弘文東大名誉教授、2014年没)の教え子、
研究仲間で、ともに経済成長の問題に取り組んだ。

<中略>

 経済学は増税に是か非かという○×クイズではないのである。
市場万能主義者の主張は近似的には正しいが、それが成立するためには条件がある。
その理論的解明に取り組んだのがアロー(1972年ノーベル経済学賞)らであり、
その共同研究者である父であり、スティグリッツらなのである。

<中略>

■問題視しているのは「格差」

 市場の機能は人間の体に似ている。
自然といろいろな調整をして健康な状態を保とうとする。
そのような状態にある限り、介入の必要はない。
しかし、病気やけがをすれば、介入が必要になる。

 スティグリッツ教授は「現在の世界の経済状況は深刻な状態にある」
という認識に立っている。
とりわけ、問題視しているのが格差である。

 彼は「格差が拡大していることにより、持てるものは消費を拡大せず、
持たないものは消費を控えることにより、『需要』が冷えていることが問題である」と訴えた。
そのうえで、「実体経済に対する投資を喚起するために消費税を現在上げるより
『炭素税』といった『悪いもの』に課税し、法人税も減税せずに企業による研究開発投資に
対し減税した方がいいだろう」と語った。この発想の原点は公益の視点に立ち、
市場機能を通じて格差の問題を解決しようというものである。

「真のグローバル化とはGDPを信奉するのではなく、貧困、病、老い、といった
人類に共通の問題に立ち向かう地球的な認識を持つことである」というのが彼の持論であり、
私の父も同様だった。経済成長とは単に車やパソコン、テレビを増やすことではない。

 スティグリッツ教授は黒田総裁に、「金融効果は限定的であり、必要なところ、
特に中小企業に資金が回っているかどうかは疑問だ」と金融政策の限界について述べた。
スティグリッツの次の質問は私の心に刺さった。

「80年代の日本の企業は雇用を保障し、そのことが人的資本への投資を可能にして
いたはずである。現在では非正規雇用をアメリカでも例がないほど増やしている。
何が変わったのか?」

 黒田総裁は明確に答えなかったが、この30年間でいかに新自由主義的な考えにより
日本が変化したかを実感させる質問だった。

【転載終了】

***************************************

安倍首相は、スティグリッツ教授の一部分を切り取って、
消費増税回避の言い訳にしたのでしょう。

要するに日本はアメリカと同様に格差社会を拡大してしまったため、
消費行動が減退し、消費不況が起こってしまったということなのでしょう。
(小泉政権と安倍政権による非正規化拡大による貧困化が原因)

暗に、自民党の経済政策の失敗を指摘しているのではないでしょうか?

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