最低限の医療を保障されている今の制度は、恐らく崩壊する・・・


Business Journalの記事より。

【転載開始】

■国民全体が最低限の医療を保障されている今の制度は、恐らく崩壊する

新年早々ですが、今日は医療保険制度の話題で盛り上がっています。
「極論君」は「医療保険制度は早晩崩壊する」と言い、
「非常識君」は「これからは、個人の責任で保険会社が用意する医療保険に
加入すればよいのだ」という論調。
「常識君」は「日本は素晴らしい国だから、今の医療保険制度が崩壊することはない」
という楽観論です。

 さて、まず医療保険制度について説明しましょう。
厚生労働省のHPには、次のように記載されています。

・我が国は、国民皆保険制度を通じて世界最高レベルの平均寿命と保健医療水準を実現。
・今後とも現行の社会保険方式による国民皆保険を堅持し、
 国民の安全・安心な暮らしを保障していくことが必要。
 
 そのHPに掲載されている円グラフを見ると、
日本の国民医療費の負担構造(財源別)がわかります。
保険料の被保険者分が28.4%、保険料の事業主分が20.2%、国庫が26.0%、
地方が12.4%、そして患者負担が12.3%です。
つまり保険料として48.6%、公費として38.4%、残りが患者負担で12.3%となります。
 そして概要の図を見ると、75歳以上が1割負担(現役並み所得者は3割負担)、
70歳から74歳は2割負担(現役並み所得者は3割負担)、
義務教育就学後から69歳が3割負担、義務教育就学前が2割負担と書いてあります。
 医療費は39.2兆円で、患者負担が4.7兆円、保険料が19.1兆円とも書いてあります。
39.2×12.3=4.82ですので4.7とならないのがちょっと不思議なのですが、
この概要が正しい前提で話を進めましょう。


■国民皆保険が崩壊する?

 まず、医療費は年々増加しています。
約50年前の1965年は医療費が1兆円を超えた年でした。
そして50年経った今、それが40兆円近くに跳ね上がりました。
当たり前です。医療は進歩しているからです。
医療の進歩はこのまま続くでしょうから、
医療費がますます増加することは自明の理です。
 そうであれば、極論君が言うように「今の医療保険制度は早晩崩壊する」
というコメントに賛成せざるを得ません。
高齢化が進んで労働人口が減少し、
そして高齢化による医療費がさらに医療費を圧迫するでしょう。
常識君の「日本は素晴らしい国だから、今の医療保険制度が崩壊することはない」
という夢のような理屈が実現するには、
医療費の増加を補うほどの経済成長が見込めればいいのです。
 この点に関して私は専門家ではないのでコメントできませんが、
雰囲気的にはそんなことは起こりそうにありません。でも起こるかもしれません。

政府は医療を成長産業にしようとしています。
とてもいいことですが、医療が成長産業になるということは、
医療でお金が回るということです。
つまり、医療費がますます増加するということですから、その発想自体が、
国民皆保険が崩壊するということを念頭に置いているとしか思えません。

 そうであれば、非常識君が言うように
「各自の責任で、民間保険会社の医療保険に加入すればよい」
という立ち位置が実はバランスがよいように思えます。
自分の健康は自分で責任を持つということです。
高額な医療費が将来必要となったときに、
それまで支払ってくれるような保険に入っておこうという発想です。
 その前提には今の医療保険制度は崩壊するか、
または国が最低限の医療のみ保障するという体制に変化します。
確かにもっともな意見で、なぜ非常識君がこんなもっともな意見を言うのかと
かえっていぶかしくなります。


■家族が病気になることを想像できない

 大切なことは、健康な時には自分や家族が病気になるとどうなるかということが
想像できないという点です。
または想像できても、今生きるのが精一杯な人、今食べるのが精一杯な人、
今子供の教育費に少しでもお金を掛けたい家庭に、
「将来の病気を予測して今から自己責任で保険に入れ」と
勧めてもなかなかできないものです。
ですから、ある意味強制的に保険料を徴収したり、
税金から補填することで社会保障が成り立っているのです。
そんな意味でこのもっともな発言は、非常識君の発言としたのです。

 悩ましいですね。国民全体が同じ医療を受けられるという今の制度は限界でしょう。
非常識君の発言は確かにもっともで、最低限の医療を国民全体が享受できる、
つまり10年前の治療やジェネリック医薬品を用いた医療は国民皆保険で、
それよりも新しい医療は自分の責任で民間の保険会社の保険に入るといった制度に
ならざるを得ないようにも思えます。
そんなことにならないように、常識君の夢のような発言が現実となることを祈っています。
新年ですから夢と希望を持って、経済のミラクルを願っています。

(文=新見正則/医学博士、医師)

●新見正則(にいみ・まさのり)
1959年生まれ
1985年 慶應義塾大学医学部卒業
1985年~ 慶應義塾大学医学部外科
1993年~1998年 英国オックスフォード大学医学部博士課程
1998年~ 帝京大学医学部外科に勤務
幅広い知識を持つ臨床医で、移植免疫学のサイエンティスト、
そしてセカンドオピニオンのパイオニアで、
モダン・カンポウやメディカルヨガの啓蒙者、趣味はトライアスロン。
著書多数。


【転載終了】

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以前から書いていることですが、TPPは医療・保険・金融がターゲットなので、
医療保険は掛け金が高額になることを頭の片隅においていた方がよいでしょう。

たとえ高額な掛け金であっても保険に入っていないと
先端医療も受けられなくなるということです。

要するに、掛けている保険(掛け金)によって治療方法が異なってくるのです。
アメリカ方式が日本に入ってくるのがTPPです。

今の日本は7割が「常識君」であり、
私のような人間は、「極論君」に近いと思います。

そして、上級国民は「非常識君」かな・・・
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